ヨーロッパをはじめアメリカや日本と世界各国で食べられている「シリアル」。
朝食離れが懸念されている現代、面倒な手間もなくビタミン・ミネラル・食物繊維を手軽に摂取できるとあって、以前よりもシリアルの需要は高まっています。
そして昨今、そのシリアルの持つ栄養素がダイエットにも活用できると話題になっているんです。
このページではシリアルダイエットのやり方や効果、おすすめ商品、注意点などをまとめてご紹介していきます。
また、置き換えるタイミングによって得られる効果が変わるため、ぜひ参考にしてシリアルダイエットを成功させてくださいね。
目次
シリアルダイエットとは
シリアルダイエットとは、普段の食事をシリアルに置き換えて行うダイエット方法です。
ダイエットで不足しやすいビタミンやミネラルを手軽に補うことができるため、健康的にダイエットに取り組むことができます。
今ではさまざまなシリアルの種類が販売されており、トッピングなどでアレンジを加えられるのもシリアルダイエットならではの醍醐味です。
カロリーなどの注意点はありますが、スーパーやコンビニでも簡単に手に入るため、誰でも手軽に始められるダイエット法となっています。
そもそもシリアル食品とは?
シリアルはもともと療養者の食事のために作られた食品です。
1800年代にアメリカミシガン州で、穀物を使った栄養価の高い食べ物として開発されました。
「穀物」または「穀物加工食品」といった意味を込めてシリアルと呼ばれており、コーン、小麦、オーツ麦、大麦、玄米など、自然由来の穀物を押しつぶし、パフ状にしてから加熱工程を経て加工されます。
今では乳製品である牛乳やヨーグルトなどと一緒に食べるのが一般的ですが、昔はかじるタイプのシリアルバーや、チョコでコーティングスナック菓子が定番だったようです。
療養者のために作られているというだけあって、栄養価の高さが保証されているシリアルなら健康的にダイエットができそうですよね。
シリアルの種類
シリアルにはコーンフレークやブランなどいくつか種類があります。
種類によって配合されている穀物が違い、フルーツ入りやナッツ入り、味付けされているものまでさまざまです。
具体的にどのような名前で売られているのか見てみましょう。
コーンフレーク
シリアルといえばコーンフレーク、といっても過言ではないくらいに有名なシリアルの代表格です。
名前の通りトウモロコシを原料に、あらく砕いて加熱をして作られています。
味付けのしていないプレーンタイプから、そのままでも美味しく食べれるように甘く味付けされたタイプがあります。
手軽で美味しさもありますが、味付けされたものはその分カロリーも増えてしまうのでダイエットには不向きです。
グラノーラ
主にロールドオーツを中心に、オートミール、トウモロコシ、麦、玄米などの穀物が入っています。
その他、ナッツ類、シロップ類、植物性オイルを混ぜ合わせてオーブンで焼いたものがグラノーラです。
しっかり味付けがされているので、そのままでも美味しくいただけますが、同時にカロリーや糖質も高くなっているため、ダイエットするなら糖質がカットされているものを選ぶ必要があります。
ブラン
ふすまと呼ばれる小麦の外皮を原料にしているシリアルです。
独特な味と食感であるため、そのまま食べる人は少なく、牛乳やヨーグルトと合わせて食べるのが一般的です。
シリアルのなかでも食物繊維が非常に豊富に含まれており、腸内改善や便秘解消の効果が得られます。
オートミール
燕麦のもみ殻を脱穀して、押しつぶしたりカットしたりして加工を加えたものがオートミールです。
オート麦、オーツ麦、オートと呼ばれることもあり、アメリカでは粥状に調理したものもまとめてオートミールと呼んでいます。
胚芽などに含まれている成分をそのまま摂ることができるため、含まれている栄養素はなんと玄米の倍。
食物繊維やカルシウム、鉄分、ビタミンなどの豊富な栄養素を補うことができます。
ミューズリー
オートミールをベースにしており、一般的には味付けがされていない種類のシリアルです。
素材そのままの味を楽しめるため、ナチュラル志向やヘルシー志向におすすめです。
グラノーラ同様ドライフルーツやナッツ類が入っていますが、加熱処理がないので効率的に食物繊維を補えます。
シリアルパフ
日本では「ポン菓子」と呼ばれる昔ながらのお菓子と同じ製法でつくられているシリアルです。
お米などの穀物を加熱して乾燥させ、10気圧の圧力をかけることで一気に膨張させます。
10倍近く膨らむことであのサクサクとした食感が生まれ、他のシリアルと組み合わせると食感のアクセントとして楽しむこともできます。
クランチ
唯一、食感の特徴だけで分けられているシリアルです。
水分でふやける時間が長いため、ザクザクとした食感をより長く楽しむことができます。
そのため、他のシリアルに混ぜ合わせて食感にアクセントを加えてみるのもおすすめです。
お菓子にもよく使われている素材ですが、棒状に固めたクランチバーは携帯食として親しまれています。
シリアルのカロリーはどのくらい?
シリアルのカロリーを1食分50gとして換算した場合、以下のようなカロリーになります。
・グラノーラ:約223kcal
・クランチ:約204kcal
・ブラン:約176kcal
・オートミール:約190kcal
・ミューズリーは約186kcal
・シリアルパフ:約198kcal
メーカーによって一食分の量が異なるのであくまでも目安ですが、この中ではブランが一番低カロリーとなっています。
また、牛乳やヨーグルトと一緒に食べる場合には、それらの食品のカロリーも合わせた数値が本当のカロリーです。
決して低いカロリーとは言えない数値であるため、おかわりを何回もしてしまうとカロリーオーバーを招く恐れがあるので注意しましょう。
シリアルダイエットの効果
ビタミン・ミネラルが豊富
ビタミンとミネラルは、ダイエットや健康維持には欠かせない栄養素です。
摂取した炭水化物、タンパク質、脂質の3大栄養素を速やかにエネルギー化して、代謝を助ける働きがあります。
ビタミンとミネラルは相互に関係しあうことで効果を発揮する栄養素なので、シリアルならこれらを同時に摂ることができ、より円滑に働きかけることが可能です。
また、シリアルに含まれるビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあるため、一緒に食べることの多い牛乳やヨーグルトに含まれるカルシウムをより効率よく取り入れることができます。
腸内環境の改善
穀物を原料として使うことの多いシリアルは、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維には腸内の毒素や有害物質を吸着しながら排出する働きがあるため、腸の循環が良くなり腸内環境の改善につながります。
腸内環境の悪化で起こってしまう便秘やガンなどの病気や症状をを予防することができ、第二の脳と呼ばれる腸を元気にしてあげることで活力的な毎日が過ごせます。
便秘解消
運動不足、ストレス、腸内環境の悪化など、便秘の原因もさまざまです。
シリアルは全粒穀物を使っており食物繊維の量が豊富で、しかも水溶性と不溶性もバランスよく配合されています。
そのため、便通の改善に効果があるとされ、便秘の解消にも期待できるのです。
食べ過ぎ防止
シリアルには噛み応えのあるものが多いため、よく噛むことによって食べ過ぎが防げます。
また、食物繊維を摂ることで腹持ちもよくなるため、間食を防ぐ効果も期待できそうです。
意識的に咀嚼回数を増やして、満福中枢を刺激しながら食べましょう。
肌トラブルの防止
シリアルに含まれている栄養素は、肌トラブルの改善や予防にも効果的です。
ビタミンやミネラルに含まれる美肌効果はもちろんのこと、食物繊維によって腸内環境が整えば毒素がデトックスされて肌のバリア機能が高まります。
シリアルダイエットのメリットは「綺麗」になりながら痩せられることです。
必要な栄養を補って、健康的に痩せましょう。
シリアルダイエットの方法
シリアルダイエットは3食の内1食をシリアルに置き換えて行うダイエット方法です。
もっとも一般的とされているのは朝食に置き換える方法ですが、自分の食生活や体質に合わせて置き換える時間を決めましょう。
使用するシリアルの種類は、できるだけ味付けのされていないカロリーや糖質が低いものから選ぶようにしてください。
例えるならば、ブランやオートミールなどが最適です。
しかし、食べにくくて続けるのが困難な場合は、食べやすい種類から始めてみて、味や食感に慣れながらカロリーや糖質が低めなものに移行していくのも一つの方法です。
また、シリアルが栄養面に優れているとはいえ、組み合わせる食品がプラスされることを考えるとカロリーが低いとはいえません。
ハチミツなどの味付けやフルーツのトッピングは適量で済ませるようにしましょう。
シリアルダイエットは朝?夜?どっち?
シリアルダイエットに適しているのは「朝」です。
シリアルが炭水化物であること、カロリーがやや高めであることを考えると、活動してエネルギーを多く消費できる朝の時間帯が最適であるといえます。
手軽に作って食べることができるシリアルなら、朝食はそんなに食べれないという人でも、忙しい朝にもうってつけですよね。
食べ過ぎをセーブするためにシリアルを夜に食べているという方もいらっしゃいますが、腹持ちはそこまでよくないので1食分では物足りず食べ過ぎてしまう可能性があるため注意しましょう。
シリアルダイエットのコツ
低カロリーor低糖質なものを選ぶ
シリアルにはさまざまな種類があり、1食分(50g)あたり176kcal~223kcalほどのカロリーが含まれています。
トッピングや味付けなどのカロリーも加算すると決して低い数値ではないので、他の食品と組み合わせて食べる場合には、シリアル自体のカロリーや糖質が低いものから選ぶようにしましょう。
ホットシリアルで食べる
日本ではなじみのない食べ方ですが、牛乳などで煮込んだり、温かいスープに入れて食べたりする方法もあります。
シリアルが温かい状態で食べれるので、内臓が冷える心配や代謝が落ちる心配もなく、一味違う食感と味が楽しめます。
豆乳で食べる
牛乳の代わりに豆乳で食べるのも一つの方法です。
豆乳にはカロリーの低い無調整豆乳や、低糖質で作られた味付きの豆乳も販売されています。
手軽に手に入り、豆乳には体によい成分が豊富に含まれているので相乗効果も期待できます。
サラダにかけて食べる
シリアルはサラダとの相性が抜群です。
栄養面では相乗効果を得られやすく、味もシリアルがアクセントとなり野菜の美味しさが際立ちます。
シリアルの問題である腹持ちもよくなるのでおすすめです。
シリアルダイエットのレシピ
オールブランでヨーグルトグラタン!
【材料】
・オールブラン 40g
・ヨーグルト 100g
・とろけるチーズ 適量
【作り方】
1,耐熱皿にオールブラン、ヨーグルト、チーズを順番に入れていく。
2,トースター280℃で5分加熱を目安に、チーズがこんがり焼けたら完成。
ヨーグルトダイエットの方法は朝と夜で何が違うの?効果・体験談・レシピ
和風オートミール
【材料】
・オートミール 30g
・水 200ml
・卵 1個
・たらこ 1かけら
・大葉 1枚
・だしの素 小さじ2分の1
・醤油 大さじ2分の1
【作り方】
1,小鍋にオートミール、水、醤油、だしの素を入れて中火にかける。
2,その間に溶き卵を作り、大葉は洗って、たらこをほぐしておく。
3,1の水分量が少なくなってきたら弱火にして溶き卵を入れ、少し固まってきたら全体を混ぜる。
4,器に盛り付けて、大葉とたらこをのせたら完成。
超ヘルシー手作りミューズリー♪
【材料】
・ナッツ 1カップづつ
(クルミ、アーモンド、ひまわりの種などお好みで)
・押し麦 5カップ
・乾燥ココナッツ(削り済み) 1カップ
・レーズン 2カップ
・チアシード 小さじ2
・クコの実 1カップ
・ターメリック 小さじ1
・バニラパウダー 小さじ1
・シナモンパウダー 小さじ2
【作り方】
1,大きな容器(ビンなど)に全ての材料を入れて、フタをしめてからよく振る。
2,よく混ざったら完成。
※やわらかくして食べたい場合には、10分前に水に付け置きから食べる。
シリアルダイエットにおすすめのレシピ動画集
シリアルダイエットで成功した人の口コミ体験談
シリアルダイエットの注意点
食べ過ぎはNG
シリアルにはそこそこ高めのカロリーが入っています。
物足りないからもうちょっとだけ…、とおかわりを繰り返してしまうとカロリーが増えてしまうので注意しましょう。
また、お菓子や間食変わりに食べている場合も「気が付いたらたくさん食べていた…」なんてことにならないように気をつけてください。
シリアルはパッケージに書かれている目安量を量ってから食べると食べ過ぎを未然に防ぐことができます。
トッピングや味付けに注意
シリアルダイエットの失敗談には、シリアルの目安量を守っていたけどトッピングや味付けでカロリーオーバーしていたという話もあります。
シリアルと合わせやすい牛乳やヨーグルトなどの乳製品はカロリーが割と高く、甘味料などを加えるとさらにカロリーが加算されます。
さまざまなアレンジをしてシリアルを楽しみたいところですが、カロリーをオーバーしてしまうと痩せることはできません。
ダイエット効果を得たいと考えるなら、できるだけヘルシーな食材と一緒に摂るように心がけましょう。
シリアルに脂肪燃焼の効果はない
シリアルには脂肪を燃やすといった効果はありません。
したがって、ついている脂肪を落としたいなら、シリアルダイエットに並行して運動をするようにしましょう。
ビタミンやミネラルなどの栄養が行きわたっている体なら、代謝も上がり運動の燃焼効果も高まります。
シリアルダイエットのまとめ
シリアルダイエットについてご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
何か制限されることもないので、簡単にできそうだし一度はやってみようかなという気持ちになってきますよね。
日本人に不足しやすいカルシウムも、シリアルと乳製品をいっしょに摂ることで効率よく補えるのもうれしいところ。
シリアルは食生活の改善のために取り入れることができるので、栄養不足になりがちなダイエット中にも適している食品です。
気になるカロリーも量やトッピングをしっかり調節していれば、オーバーすることはほとんどありません。
シリアルダイエットで楽しくスリムな体型を目指しましょう。